クレジットカードの引き落とし日とは?残高不足は損が多い
クレジットカードには「締め日」や「引き落とし日」など、様々な規定日があります。しかし、それぞれが何を意味しているかきちんと理解できておらず、なんとなく支払いをしている方もいるようです。
実はクレジットカードのこれらの規定日を理解していないと、損をしてしまう事もあります。もちろん、理解していれば損をすることもありませんし、クレジットカードを賢く使う事も可能になります。この記事では、「締め日」や「引き落とし日」をわかりやすく説明し、賢い使い方も紹介します。
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クレジットカードには「引き落とし日」と「締め日」がある
クレジットカードには、「引き落とし日」と「締め日」があります。この言葉は、カード会社によって異なります。「引き落とし日」を「支払日」と記載される事もあります。また、「締め日」から数日後には「請求確定日」と呼ばれる日もあります。専門的な用語が多く、会社によって表現が異なるため複雑になり理解しにくくなっています。まずは、クレジットカード利用の流れを専門用語と共に確認しましょう。基本的には毎月この流れとなります。
- 「締め日」
1ヶ月間にクレジットカードを利用した料金の集計日 - 「請求確定日」
この日までに支払い方法の変更が無ければ請求金額が確定 - 「引き落とし日(支払日)」
確定した金額が指定された金融機関の口座から引き落とされる日
締め日とはカードの利用額が確定する日
「締め日」とはカードの利用金額が確定する日になります。クレジットカードは基本的に1ヶ月単位で利用金額を集計します。例えば、月初めの1日から月末の31日までが利用期間であるとすれば、「締め日」は31日となり1日から31日までの利用金額が集計されます。
引き落とし日とは銀行口座から利用額が引き落とされる日
「引き落とし日」は利用者が指定した金融機関から確定した利用金額が引き落とされる日です。「締め日」に利用した1ヶ月単位の金額が集計されます。その後、「請求確定日」までに支払い方法の変更が無ければ、請求金額が確定します。実際にお金が引き落とされる、つまり支払いをしなければいけないので確定している金額を口座に用意しておかなければいけません。
カード会社によって引き落とし日も締め日も異なる
クレジットカードの引き落とし日や締め日はカードの種類や会社によって異なります。そのため、申込時や利用を始めた時にそれぞれを確認しておくことが必要です。特に複数以上のカードを持っている方は、カード1枚ずつの引き落とし日や締め日を確認しておくようにしましょう。後ほど詳しく説明していきますが、引き落とし日に口座に十分なお金が無い場合はカードの利用を停止されてしまう可能性もあります。
ラグジュアリーカードの場合は、毎月5日が締め日、毎月27日が引き落とし日になります。27日が休日の場合は、利用している金融機関の翌営業日に引き落とされることになります。
締め日と引き落とし日を意識してお金を用意する
クレジットカードには締め日と引き落とし日があることを説明してきました。この規定日をきちんと把握しておけば、キャッシュレスのクレジットカードのメリットを活かすことが可能になります。
引き落とし日を知っていれば、あらかじめ口座にお金を用意しておくことが出来るため、引き落とし日に口座にお金が足りないという事は起こりにくくなります。また、締め日を意識しておけば、クレジットカードの利用日を計画出来るので支払日の支払い料金の総額を分散させることが可能です。
では、引き落とし日を把握しておらず、口座にお金を用意できなくなるとどうなるのでしょうか。
引き落とし日に銀行の残高不足だとどうなるか
引き落とし日に指定した銀行口座にお金が無いと多くのデメリットが存在します。残高不足だった時のデメリットは以下の通りです。
- 一時的にクレジットカードの停止
- 遅延損害金が発生
- 利用限度額の制限
- 支払い遅延が利用履歴(クレジットヒストリー)に残る
どのデメリットもクレジットカードを利用する点や、日常生活に支障をきたす場合があります。それぞれのデメリットについて詳しく解説していきましょう。
一時的にクレジットカードの利用停止
引き落とし日に指定の口座に支払わなければいけない料金が入っていないと、一時的にクレジットカードの利用停止になってしまいます。カードが一時的に停止になってしまうと、日常生活で必要な買い物にも利用できなくなり、ガスや携帯料金などの各種引き落としにも使用できなくなってしまうので不便になってしまいます。法人カードの場合は買い付けができないなどの問題にも発展します。
カードの停止を解除するためには、カード会社に問い合わせなければいけません。カード会社の指示に従い、「請求書を送ってもらう」、「入金できる銀行口座を教えてもらう」などの方法で足りなかった料金を支払う事になります。カード会社が支払いを確認できた時点で利用停止が解除されます。
クレジットカードの支払日にお金が用意できていないと、すべての手続きを終えるまでクレジットカードを使用できなくなってしまうのがデメリットの一つです。また、さらに遅延が続くと一時的ではなく、利用停止もされてしまうので、なるべく早めにお金を支払うようにしましょう。
遅延損害金が発生
引き落とし日に指定の銀行口座にお金が用意されていないと、遅延損害金が発生してしまいます。遅延損害金は引き落とし日の翌日から入金が確認されるまで発生する利息が遅延損害金です。
遅延損害金は最大で、ショッピングだと14.7%、キャッシングの場合は18.0%になり、各カード会社の所定の利率に計算されます。
【計算方法】
元金×利率÷365日×支払い期日後経過日数
クレジットカードの引き落とし日にお金が用意されていないのは、遅延損害金(利息)が発生するのがデメリットとなるのです。
利用限度額の制限
引き落とし日にお金が無く、支払いが滞ってしまうとクレジットカードの利用限度額が制限されてしまう事もあります。このデメリットに関しては、引き落としが出来なくなってすぐに適用される訳ではありません。しかしながら、延滞が続いてしまうとクレジットカードの利用金額を制限されてしまい、月間で100万円まで使えていたのに30万円ほどに利用金額を制限されてしまうということもあります。利用金額を制限されてしまうと、日常的にしようしていた金額の買い物をすることが出来なくなってしまうため不便になってしまいます。
また、法人カードの場合、ビジネス上で利用金額が減額されることは非常に痛手です。もしも、引き落とし日にお金が用意できなくても、なるべく早く延滞した金額を支払うようにしましょう。
支払い遅延が利用履歴(クレジットヒストリー)に残る
引き落とし日にお金が用意できていない場合は、支払いが遅延になってしまい利用履歴(クレヒス)に残ります。クレジットカードの利用履歴は情報機関にすべて記録されており、こういった履歴は信用の低下となります。引き落とし日にお金が用意できていないと、個人の利用履歴であるクレジットカードヒストリーに傷がついてしまうのがデメリットになります。
締め日を把握して引き落としを分割する
クレジットカードの締め日を把握しておけば、引き落とし日を先延ばしにすることも可能です。締め日には1ヶ月間で利用した金額が集計されます。そのため、高額な料金を一括で支払えないことが分かっているのであれば、締め日をまたいでクレジットカードを利用するといったやり繰りができます。
例えば、15日が締め日であれば、16日以降の利用分は支払いまでに約2ヶ月の余裕があることになります。もしも、総合的に高額になってしまった支払いを分割したいという場合は、締め日を利用して総額を分散させましょう。クレジットカードのメリットの一つは、現金と違い、支払いを先送りし、コントロールできるという事です。締め日を意識して賢く使うようにしましょう。
クレジットカードの利用額の確認方法
クレジットカードは締め日や引き落とし日を把握しておくことも大事ですが、利用額を把握しておくことも重要です。利用金額がわからなければ、引き落としに使っている銀行にお金をいくら用意すればよいかわかりません。クレジットカードの利用金額を確認するためには、一般的に3つの方法があります。
- カードの裏側に記載されているカスタマーセンターに電話する
- 利用明細書を確認する
- カード会社が運営しているwebサービスで確認する
カードの裏側にはカード会社のカスタマーセンターへの連絡先が記入されています。カスタマーセンターに電話をして、オペレーターに利用額や利用可能枠を確認することが可能です。この時、カード情報を照会する必要があるので、手元にカードを用意しておきましょう。
利用額は利用明細でも確認することが可能です。毎月送られてくる利用明細には、利用額と利用可能枠も全て記載されています。自身の利用額をきちんと確認しておきましょう。
クレジットカードの利用金額は、webサービスでも確認可能です。ペーパーレスでクレジットカードの明細書を発行せず、スマホやパソコンのwebサービスで利用額を確認することも出来るようになりました。
カードの利用明細書をwebサービスで確認する
クレジットカードの利用金額は、カード会社が運営しているwebサービスを利用すると便利です。スマホを持っていれば、いつでもどこでも確認することが可能です。アプリをダウンロードするだけなので、手続きも簡単です。
まとめ
クレジットカードを利用した料金の支払いには、「引き落とし日」や「締め日」などの規定日があります。
引き落とし日は確定した料金が指定した銀行口座から引き落とされる日になります。支払日と表現されていることもあります。
締め日は、1か月間の利用金額が集計される日になります。請求確定日までに支払い方法を変えることが無ければ、利用金額がそのまま確定金額となり、引き落とし日に口座から引き落とされることになります。
引き落とし日にお金を用意していないと、クレジットカードの停止やクレジットカードヒストリーに傷がつくなどのデメリットがある一方、クレジットカードの引き落とし日や締め日を把握しておけば、支払いタイミングと料金をコントロールすることも可能なことが、現金と違うクレジットカードのメリットです。
締め日と引き落とし日と把握し、クレジットカードを賢く活用しましょう。