法人ブラックカード会員インタビュー
〜起業の時期こそ役立つ〜

昨年、税理士事務所を開業した栗原真平さんは、「秘書が年間10万円で雇えるなら安いもの」という先輩税理士の言葉をきっかけに、開業から1ヶ月ほどで法人向けラグジュアリーカードに入会。なんでも自分でやらなければならない起業の時期だからこそ、接待での店選びなどをコンシェルジュに依頼して、限られた時間を有効活用されているそうです。今後はクレジットカードの特典を使って見聞を広めていきたいと、さらなる活用も考えているという栗原さんに、ラグジュアリーカードを利用された感想や、税理士の視点から見た法人カードのメリットをお聞きしました。

――昨年、税理士として独立開業されたそうですが、どのようなお客様が多いのでしょうか?

独立前から法人を担当していたこともあり、中小企業さんやIPOを目指している会社さんが中心です。よく未来会計と言われるのですが、先のことを予測して、1年後はこのくらいの資金が必要ですねとか、どう準備しましょうかとか、税金まわりだけでなく事業計画全体についてもお話しするようにしています。

――経費がこうなりましたという結果の話だけではないのですね。

それはそれでしっかり報告しますが、そのうえで向こう半年の受注見込みなどを確認させていただいて、「1年後はこのくらいになると予想されますが、今後の事業展開はどうしますか?」みたいなお話をしています。前もって予測をしておけば、社長さんも心の準備やキャッシュの準備ができますし、特に中小企業では社長さんのご家庭の事情などもありますので、法人だけではなく、社長さん家族の生活も含めて、総合的に見るようにしています。

――開業から1ヶ月で法人向けラグジュアリーカードを作られたそうですが、きっかけを教えていただけますか?

開業のお祝いで、先輩の税理士さんから食事をごちそうしていただいた際に、その先輩が会計のときにラグジュアリーカードを出されていたのです。見たことないようなカードだったので、「それ、なんですか?」と聞いたら、先輩がカードを渡してくれました。持ってみると他のカードと違って重さがあり、感触も他のカードと全く違いました。金属製カードというので更に興味が湧いたので、先輩にその話をするといろいろ教えてくれました。

そのときに「開業したら自分で全部やらなきゃいけない。接待の店を選ぶのに時間を使うのはもったいないし、それをやってくれる秘書が年間10万円で雇えるなら安いものじゃないか」と言われました。なるほど、確かにそうだな、一度使ってみようと思って申し込みました。

――それまでもクレジットカードは使っていたのでしょうか?

開業前は仕事でカードを使う機会も少なかったので、プライベートで持っていたカードを使っていました。でも、開業してカードが必要な場面も増えたので、いままで使っていたカードはプライベート専用にして、ビジネスのときはラグジュアリーカードを使うようにしました。

もともとお客様にも、経費に使うカードは分けてくださいと言っていました。プライベートの利用が混ざったカードの明細を渡されても、どれが経費なのか毎回確認するのは大変です。それに計上漏れをしてはお客様の納税負担が増えてしまいます。実際、私自身がカードを作ってみて、プライベートとの色分けができるようになりました。
使ってみて気付いたのですが、ラグジュアリーカードを渡すとその重さと金属製という特徴に驚かれて、私の事をお店の方が覚えてくれるという副次的な効果があったことです。さらに、お客様とカードの話になった際にも、普通と違うカードを持っているだけで、良い意味で他と違う税理士という目で見られるという効果もありました。

――プライベート用のカードは、いつから使われていたのでしょうか?

学生のときに卒業旅行用で作ったカードです。よくパスポートを作るところに、カードを作ったら入会特典で写真が無料で撮れますというのがありますよね。そのときに作って、1〜2年はまったく使いませんでした。社会人になってから会社の接待などで会食に行ったときに、立替払いのためにカードで払うようになりました。

でも、人数が多い会食では限度額が小さすぎて払えなくなってしまって。学生のときの限度額から変わってなかったのが原因でした。そういうこともあったので、いまはゴールドカードに切り替えて、限度額には余裕があります。ただ、カードで大きな買い物もしないので、旅行の幹事になったときくらいしか必要性を感じていませんでした。

――それで開業するまでは1枚のカードでやりくりされていたのですね。

そうですね。それと個人的に、いろんなカードを作っちゃうと管理が大変だし、どこでいつ引き落とされるのか把握できなくなるので、できるだけシンプルにしたいという思いもありました。だからビジネス用とプライベート用、この2つに分けるのが、一番良いのかなと思っています。

――コンシェルジュサービスについては、入会前からご存知だったのでしょうか?

プライベート用のカードで「プラチナにしませんか?」という案内は毎年のように来ていて、それを見ていたのでコンシェルジュサービスは知っていましたが、開業前は必要性をまったく感じていませんでした。多くても年間100万円くらいしかカードを使ってなかったので、何万円も年会費をかけてまで持ちたいとは思いませんでした。

でも開業してからは、事業としてカードを使うことが増えてきて、ビジネス用のカードを持っておかないといけないなと考えるようになりました。そんな時にラグジュアリーカードと出会ったんです。それにカードが金属製で特殊な感じじゃないですか。これも話題になっていいのかなって思いました。

――コンシェルジュ以外のサービス・優待も含めて、ラグジュアリーカードを選ばれたのでしょうか?

一番大きかったのは、実際に使っている先輩の感想を聞けたことかなと思います。コンシェルジュ機能も使えるし、レストランでコースを頼むと1人無料になるとか、そういう話を聞いて、年会費の元も取れると考えました。あとは使ってみないとわからないところもあるので、それなら薦めてもらったこのクレジットカードを使うほうが安心かなと思いました。やっぱりカード会社のホームページを見たところで、各社いいことしか書いていないので(笑)。

――実際、どういう使い方が多いですか?

お客様と会食が決まったときに、コンシェルジュに「どこかいい店ないですか?」と聞くことが多いですね。あとはお客様とゴルフすることになったときに、私はあまり詳しくないので、「このくらいの予算でありませんか?」と連絡すると、2〜3日で候補を送っていただけるので、そこから選んでいます。

それと、こちらが接待するときは、いいところには連れていきたいけれど、予算的な問題もあります。そういうときにコース代金が1人無料になる特典を使うと、お客様に満足していただきつつ、こちらのコストも抑えられるので助かっています。まだ入会して1年も経っていませんが、コンシェルジュ以外でも重宝しています。

――そういった予約手配をコンシェルジュに任せることが多いのでしょうか?

予約の手配もそうですけど、お店の候補をリストアップしてくれるのが助かりますね。グルメサイトで一軒ずつ調べても良いのですけど、それだとやっぱり時間もかかるし、調べれば調べるほど迷ってしまいます。コンシェルジュは駅から何分以内の場所で、このくらいの予算で探してくださいと言うと、候補を2つ3つ出してくれるので、送られてきた情報を見て、じゃあここを予約してくださいと。そうすると確認のメールが送られてくるので、それをそのままメールに貼って、会食相手に「こちらのお店を予約しました」って(笑)。

――時間の短縮に役立っている感じでしょうか?

そうですね。お願いして、回答が来て、それに返信して終わり。キャッチボールにすらならないくらい簡単に済んじゃいます。

――コンシェルジュには電話とメール、どちらで連絡していますか?

電話ですね。いちいちメールの文面を作るのも面倒ですから。お店の情報などの回答はメールでいただいて、予約の依頼はそのままメールで返信しています。

ラグジュアリーカードのコンシェルジュサービスについてはこちら

――コンシェルジュ以外にも使われているカードの優待サービスはありますか?

TOHOシネマズの映画鑑賞の優待は使うようにしています。会社としてカードを使っているので、自分1人で使うのではなく、スタッフみんなで順番に使って、福利厚生として役立てています。

けっこう考えさせられる映画もありますよね。特に実話を基にした映画とか。たとえば『ハドソン川の奇跡』とか、日々の積み重ねが大事だと勉強になりました。だから、こういった映画との出会いをスタッフにも経験してほしいなと思っても、自腹で見てよとは言いづらい。でも、ラグジュアリーカードを持っていると、「チケットあるから見てみたら?」と言えるのでいいなと思っています。

――今後使いたいと思っているカードの優待サービスはありますか?

国立美術館の無料鑑賞優待は使ってみたいなと思っています。

先日、お客様と初めてお会いしたときに、美術の話になりました。私は特に詳しいわけではないのですが、たまたま観に行ったマリー・アントワネット展の話をしたら、そのお客様がお好きだったらしく話が盛り上がりました。そのおかげでフレンドリーに接していただけるようになって、後々、お仕事することになった際もスムーズに話を進めることができました。

いろんなところに行って見聞を広めていると、コミュニケーションで役立つこともあるので、そういう機会を提供してくれるラグジュアリーカードのサービスは魅力的だなと思います。ワインがお好きな社長さんとかも多いので、いつかソーシャルアワー(提携ホテルのバーなどで行なわれるワインやシャンパンのテイスティングイベント)も行ってみたいのですけど、まだお店の名前に尻込みして行けず(笑)。でも、いいお店を使うことで、そういうことも学んでいけたらなと思っています。

ラグジュアリーカードのサービス優待についてはこちら

――法人カード利用で貯まったポイントは、何に交換される予定でしょうか?

まだ考えてなくて。無難なところだと、図書カードに換えて、会社で使う資料用の書籍を買う感じでしょうか。もしくは商品券などに交換して、お菓子を買ってみんなで食べるとか。やっぱり会社で使っているので、貯まったポイントも会社に還元しなければなりません。税理士という職業だからこそ、そこはお客様以上にシビアに管理しなければと考えています。

ラグジュアリーカードのポイントプログラムについてはこちら

――ちなみに栗原さんは出張する機会もあるのでしょうか?

出張は全然していません。やっぱり遠くまで行っちゃうと時間がかかりますし、移動した分も報酬を上積みしてくださいとは言いづらいですから。遠方のお客様からご依頼いただくこともありますけど、毎月訪問がしづらかったり、いざというときにすぐ対応できなかったり、地域の特徴みたいなものがあるので、地元の税理士さんにお願いしたほうがいいと思いますと勧めています。

でも、出張があるほうがカードを役立てる機会も増えますよね。このカードも空港ラウンジが使えるので、いつか使えたらいいなと思っています。プライオリティ・パスは無料だったので申し込みましたが、まだ使う機会がないですね。

――実際にビジネス用のカードを使ってみて、メリットを感じるのはどういう部分でしょうか?

今は自分で経理をやっていますが、ゆくゆくはスタッフに入力してもらおうと思っています。そのときは事業用として使っているカードの明細と領収書を渡せば、簡単に引き継げると思っています。プライベートの使用が混ざっていると、見せる必要のないものもあるかもしれないですし、かといって明細に黒線を引くのも面倒じゃないですか。事業用のカードなら、明細をそのまま渡せばいいだけなので、将来的に経理の仕事を自分の手から離すうえでも大事なのかなと思います。

――カードを使ったほうがキャッシュフローがよくなるとか、そういうことも考えられますか?

キャッシュの支払いを後ろ倒しにできるという意味ではいいと思いますが、税理士的な立場で言うと、ちゃんと自己管理できて、計画性のある人じゃないと、あまり意味がないかなと思います。それよりはカードを使うことで、何にお金を使ったのか明確になるメリットのほうが大きいと思います。

やっぱり現金で払っていると、間違って領収書を捨てちゃうことが起こりがちになります。捨ててしまっては経費にすることができなくなります。それがカードを使えば明細で全部管理できる。昔は通帳で管理していました。大きい仕入れは振り込みにして、残りの経費は現金払いですけど、現金を使うときは引き出しとタイミングがぶつかるので、通帳を見ればだいたいわかりますよねという感じでした。でも、クレジットカードならお金の流れがもっとわかりやすくなる。それは大きなメリットだと思います。

――実際、現金払いをしている会社は、管理できていないことが多いのでしょうか?

しっかり管理していれば現金でもわかると思いますけど、そんなに領収書を整理できている会社は少ないです。もちろん毎月ファイルに入れて提出してくださる会社もありますけど、数ヶ月に一回どさっと領収書を置いていかれる会社もあります。そうすると領収書の整理から作業が始まるので、どうしてもこの作業に時間を取られてしまいます。

本当は今後の事業展開についてとか、将来に向けての作戦会議をしたいのに、記帳の負担が増えると使える時間が短くなって、最低限の報告をして終わりになってしまうケースもあります。それはもったいないと思います。でも、カードの明細と紐付いていれば無駄な時間を減らせるので、税理士としてはみなさんにカードを導入していただいて、今後のことを一緒に考える時間を増やせたらいいなと思います。

栗原 真平(くりはら しんぺい)
そよかぜ税理士事務所

● 平成14年3月 日本大学商学部経営学科卒業
● 平成16年3月 日本大学大学院法学研究科修了
● 平成16年4月~平成25年10月 クリフィックス税理士法人に勤務
国内企業に対する会計・税務の総合的なサービスを行う。中小企業から上場子会社まで多数の企業に関与しながら、不動産流動化ストラクチャーの検討、IPOを目指す企業の組織再編支援、監査対応等に携わる。
● 平成25年11月~平成30年10月 税理士法人HOPに勤務
 中小企業の「かかりつけ医」として総合的なサービスを行う。中小企業から上場会社までの多数の企業に関与しながら、医療法人の設立業務、相続税申告、相続税対策、不動産の相談会など幅広い業務に携わる。
● 平成26年4月~平成27年3月 早稲田大学大学院 租税訴訟補佐人課程修了
● 平成30年7月~平成30年9月 明日の税理士会を担う人材の育成制度A-Zセミナー8th修了
● 平成30年11月~ そよかぜ税理士事務所 開業
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