固定資産税をクレジットカードで支払った場合の手数料はどれくらいかかる?

固定資産税とは、土地や家屋、償却資産など所有する固定資産に対して課せられる税金です。固定資産税は高額になりがちなので、クレジットカードで支払いたいという方も多いのではないでしょうか。固定資産税をクレジットカードで納付すると、さまざまな恩恵を受けられますが、注意点もいくつかあります。その一つが、決済手数料が発生する点です。この記事では、固定資産税をクレジットカードで支払った場合にかかる手数料、メリットやデメリットについて解説します。

2023年11月6日(月)より、ラグジュアリーカードの税金決済時のポイント進呈方法を変更します。
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クレジットカードで固定資産税を支払うと手数料が発生する?

結論から言いますと、手数料は発生します。

固定資産税の支払い方法は、これまでこれまでは金融機関やコンビニでの現金払いや口座振替が一般的でした。しかし、最近ではクレジットカードで納付できる自治体が増えています。ただし、納付金額に応じて決済手数料(システム利用料)がかかるので注意が必要です。なお、決済手数料は間に入っている決済代行者に支払われるもので、市町村の収入になるものではありません。

それでは実際、固定資産税をクレジットカードで支払った場合、手数料はどれくらいかかるのでしょうか。自治体によって異なりますが、おおよそ1万円あたり約80円(税込)前後の決済手数料が発生します。

ここでは、東京都23区内の例をご紹介します。

税額 決済手数料
1円〜10,000円 73円(消費税込80円)
10,001円〜20,000円 146円(消費税込160円)
20,001円〜30,000円 219円(消費税込240円)
30,001円〜40,000円 292円(消費税込321円)
40,001円〜50,000円 365円(消費税込401円)

2023年3月2日時点
出典:都税クレジットカードお支払いサイト
掲載情報より上記表を作成

上記のように税額が10,000円増えるごとに、決済手数料73円(消費税別)が加算されます。

クレジットカードでの固定資産税を納付するメリットは?

クレジットカードで固定資産税を納付することで、以下のようなメリットを享受できます。

  • クレジットカードのポイントが貯まる
  • 24時間365日納付可能
  • 支払い方法を選択できることも(分割払い・リボ払い)
  • 手持ちの現金が不足していても納税できる

クレジットカードのポイントが貯まる

クレジットカードで固定資産税を支払うと、利用額に応じてポイントを獲得できます。現金納付では得られない、最大のメリットといえるでしょう。貯まったポイントは、現金キャッシュバックのほか、商品券や好きな商品への交換が可能です。クレジットカードによっては、マイルを貯められるものもあり、航空券や旅行商品の支払いに利用できます。

ポイント還元率は利用しているクレジットカードによって異なります。ポイント還元率の高いカードを使えば、手数料を考慮してもポイント分、お得に利用することが十分可能です。ただし、クレジットカードの中には、税金をはじめ、公共料金などの支払いでは、還元率が半減してしまうものやポイントが付与されないものもあります。納税でも還元率が同じカードを選ぶと安心です。

24時間365日納付可能

固定資産税のクレジットカード納付は、インターネットを利用して行います。スマホやパソコン、タブレットから、専用サイトにアクセスして必要事項を入力するだけでOK。夜間や休日も関係なく、24時間いつでもどこでも納付可能です。

金融機関などの窓口で納付するとなると、つい後回しにしてしまう方も多いでしょう。支払期限が過ぎてしまった場合、延滞金が加算されて大変です。クレジットカード納付なら、銀行やコンビニにわざわざ出かける手間がかかりません。納税遅れによるペナルティーを回避できます。

支払い方法を選択できることも(分割払い・リボ払い)

固定資産税は第1期から第4期までの4回の分納、または一括にまとめて支払かどちらかを選択します。しかしクレジットカード納付なら、利用するカードや自治体にもよりますが、4回以上の分割払いやリボ払いなどを選択できます。たとえ納税サイト上では一括払いしか選択できなかったとしても、カード会社によってはマイページで支払方法を変更することが可能です。ただし、分割払いやリボ払いに変更後は、別途手数料が発生することがあるので留意してください。

手持ちの現金が不足していても納税できる

固定資産税には納付期限があります。とはいえ、納税時期に手持ちの現金が足りないこともあり得るでしょう。期限内に納付しないと、納付するまでの日数に応じて延滞金が発生します。期限後に納税ができる猶予制度もありますが、よほどの事情がない限り、減免や分納は認められません。

クレジットカード納付を選択すれば、手元に現金がなくてもひとまず期限内に納付手続きを済ませられます。もちろん延滞金も発生しません。納付から実際の引き落とし日まで1〜2ヶ月ほどのタイムラグが生じるため、ゆとりを持って納税できます。

クレジットカード納付のデメリットは?

メリットの多いクレジットカード納付ですが、デメリットも存在します。主なデメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。

  • 手数料が発生する
  • 領収書や納税証明書はその場で発行されない
  • 口座振替と違い、一度手続きをしても継続払いにはならない
  • 支払いの取り消しは不可

手数料が発生する

クレジットカード納付の場合、前述のとおり、税額に応じて手数料が発生します。さらに、分割払い・リボ払いを選択すると、別途各カード会社が定める手数料が発生する場合があるので、事前にカード会社に確認しておきましょう。

固定資産税の支払いで損をしないためには、決済手数料よりもポイント付与率が高いクレジットカードを利用することをおすすめします。

たとえば東京都内の場合、先ほどご紹介したように、50,000円の納税で401円(税込)の手数料が発生します。これをポイント還元率0.5%のクレジットカードで納付すると、付与されるポイントは250円で168円のマイナスです。一方、ポイント還元率1.0%のカードなら500円のポイントが付与されるので99円分得します。固定資産税をクレジットカードで支払う場合、還元率が1.0%以上のカードを利用することをおすすめします。

領収書や納税証明書はすぐに発行されない

クレジットカード納付の場合、領収書は発行されません。そのため、クレジットカードの利用明細書で確認する必要があります。納税証明書はクレジットカード納付手続きが完了した直後から申請可能です。ただし、納付の確認に時間がかかることがあります。概ね2週間はみておいたほうがいいでしょう。

金融機関の窓口やコンビニで納付すれば、領収書は「その場」で発行してもらえます。領収証書が必要な方は、従来どおり、金融機関などの窓口に現金と納付書を持参して納付してください。
ちなみに、納税証明書が「その場」で発行されるのは、市区町村役場、東京であれば都税事務所での現金納付のみとなります。

口座振替と違い、一度手続きをしても継続払いにはならない

ガスや水道、電気などの公共料金は、事前登録により、継続的にクレジットカードで支払いができます。しかし、固定資産税などの税金の納付は、単発で発生するので、継続払いにはなりません。翌年度もクレジットカードで納付するためには、その都度手続きが必要です。

銀行の口座振替であれば、1回の手続きで継続的な引き落としが可能です。手数料もかかりません。ただし、登録した口座が残高不足になると引き落としができず、延滞金が発生します。そのため、事前に口座残高を把握しておかなければなりません。また、自治体によっては、ネット銀行では対応できないことがあります。

現在、口座振替を利用している方は、納付書が送付されないので、クレジットカード納付ができません。口座振替を停止して、クレジットカード納付に切り替えたい場合は、各自治体の窓口にその旨を連絡すれば、納付書を送ってもらえます。なお、口座振替を停止後、利用を再開したい場合は、新規の申し込みが必要です。

支払いの取り消しは不可

クレジットカード納付をしたあと、やっぱり現金払いにしたい、違うカードを使いたいということがあるかもしれません。しかし、一度手続きが完了してしまうと、支払いの取り消しや変更は不可です。最終確認画面で、内容に間違いがないか必ず確認してください。

誤って支払った場合も原則として支払いの取り消しはできませんが、過払いがあるときは、市区町村役場、東京であれば都税事務所で還付手続きをすれば、払いすぎた税金を取り戻すことが可能です。ただし、実際に返還されるまでに、時期にもよりますが、1ヶ月から1ヶ月半ほどの日数を要することを心にとどめておきましょう。

まとめ

クレジットカードで固定資産税を支払うと、利用金額に応じて手数料が発生します。しかし、ポイント還元率が1.0%以上のカードを使えば、手数料を相殺できるうえ、ポイントを貯めることが可能です。クレジットカードで固定資産税を納付することには、さまざまなメリットがあります。せっかく固定資産税を納めるなら、クレジットカードを使って、現金払いや口座振替にはないメリットを享受しましょう。

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