ハイアット リージェンシー 京都宿泊記|伝統美と現代の感性が調和するホテル
京都における外資系ホテルの先駆けとして、2006年、東山七条に誕生した「ハイアット リージェンシー 京都」。京都の伝統とモダンな感性が調和した空間で、日々の忙しさから離れ、上質な旅のひとときを過ごすことができます。
今回はラグジュアリーカード「HoteLux(ホテルラックス)」特典を活用し、心地よく満たされる京都ステイを体験してきました。
Contents
京都初の外資系ホテル、東山に息づく洗練と伝統

2006年、京都で初めての外資系ホテルとして誕生した「ハイアット リージェンシー 京都」。“コンテンポラリージャパニーズ”をテーマに、古都の静けさと洗練が見事に調和したインテリアと温かいおもてなしで、国内外のゲストから愛されてきました。
ロケーションは京都国立博物館や三十三間堂のすぐそば。京都駅前の繁華街から少し離れた東山七条エリアに位置し、歴史的建造物や文化施設が点在する落ち着いた環境で、街の喧騒を離れてゆったりとした時間が過ごせます。

アクセスはJR京都駅からタクシーで約10分、または市バス86/206/208号系統にて博物館三十三間堂前下車後、徒歩すぐ。京阪電車七条駅からは徒歩約7分です。ホテルゲスト(宿泊者)は、JR京都駅からホテルへの無料片道タクシーサービスが利用できます。
温もりと造形美に包まれる、ドラマチックなロビー

今回は無料片道タクシーサービスを利用して、JR京都駅前からMKタクシーでホテルへ。京都特有のバス混雑とも無縁で、荷物が多くても快適です。タクシーに乗り込んだ瞬間から、上質な滞在の始まりを予感させました。
敷地入口を彩る竹林のアプローチを抜けると、自然と背筋が伸びるような京都らしい風情を感じます。到着の瞬間から、和の情緒とハイアットらしい洗練が溶け合う世界へ。

ロビーに足を踏み入れた瞬間、目に飛び込んでくるのが、天井を覆う格子模様。行燈風のランプもあいまって、一度見ると忘れられない印象を残します。
ホテルのデザインはインテリアデザイン界の巨匠・スーパーポテト 杉本貴志氏の総監修によるもので、コンセプトは“コンテンポラリージャパニーズ”。
京都の町家建築に通じる木組みをモチーフに、現代的な感性で再構築されたデザインは、落ち着きの中にもモダンな洗練を感じさせます。

そして視線を奥へ移すと、優雅なカーブを描く螺旋階段が2階へと続きます。その造形は建築的なアクセントであると同時に、空間にストーリーをもたらす存在。まるで次のシーンへといざなわれるような、ドラマチックな印象を残しています。
木の温もりとやわらかな照明が織りなすロビーには、世界各国から訪れるゲストの笑顔があふれ、心地よい活気が漂っていました。京都らしい気品と国際的な空気感が調和したこの空間に、自然と心が躍ります。
古都の趣とくつろぎが共存する客室

今回滞在したのは、2階の「デラックスコーナーツイン」。実はベーシックなツインルームで予約していたのですが、後述するラグジュアリーカード(HoteLux)特典により、無料でアップグレードされたのです。

部屋に入ってすぐ、扉の左右に空間が広がっていることに気づきました。チェックイン時は特にアップグレードの案内はなかったので、最初は「え、鏡?」と思ってしまったほど。アップグレードを知ったときは、思いがけないサプライズに嬉しさがこみあげました。
デラックスコーナーツインの広さは59平米と、ツインルーム(28平米)の約2倍。ベッドルームとリビングスペースが分かれたプライベートスイートのような造りになっています。

行燈風の照明が柔らかく灯り、木のぬくもりが優しくゲストを包み込むリビングには大きなソファが置かれていて、暮らすようにゆったりとくつろげます。

ベッドルームの壁には、昭和から大正時代の着物の古布を使ったタペストリーが。色彩を抑え、木のぬくもりを大事にした空間の中で、色鮮やかなタペストリーは京都の雅さを感じさせてくれるアクセントになっています。

バスルームには御影石のフロアとゆったりしたバスタブがあり、一日の終わりに身も心も解きほぐされるようなひととき。トイレと洗面所が2カ所設けられているので、複数人での滞在でも快適に過ごせました。
ラグジュアリーカード「HoteLux(ホテルラックス)」特典でさらに特別な滞在に
今回の滞在は、会員制ホテル予約アプリ「HoteLux(ホテルラックス)」経由で予約しました。ラグジュアリーカード会員は通常7万円相当(499USドル)のHoteLuxの上級会員資格「エリートプラス」を毎年無料で利用でき、それによってホテルの上級会員のような特別待遇を受けることができるのです。
ハイアット リージェンシー 京都で受けられる特典は以下の通り。
- 無料アップグレード(空室状況により)
- 朝食無料(2名)
- 館内レストラン利用券100USドル分
- アーリーチェックイン・レイトチェックアウト
- ウェルカムアメニティ

今回ウェルカムアメニティとして用意されていたのは、立派なシャインマスカットと日本酒仕込みの天然水でした。お水は一瞬お酒かと思うほどの上質なボトルデザインで、口に含むと、今まで体験したことがないほどまろやかで柔らかい味わい。こうした細やかな心遣いに、ホテルの美学が感じられました。
今回は、アップグレードのサプライズや、ホテルクレジットを活用したディナーなど、特典のおかげで滞在がぐっと豊かに。「ラグジュアリーカードを持っていて本当に良かった!」と感じた瞬間でした。
ホテルクレジットで温もりあるイタリアンディナーを堪能

ディナーは、HoteLux特典のホテルクレジットを活用して、館内のイタリアンレストラン「トラットリア セッテ」で。ロビーのドラマチックな螺旋階段を上ってレストランへと向かいます。階段を上るその瞬間から心が躍り、まるで映画のワンシーンに入り込んだような高揚感がありました。

店内は黒みを帯びた木の質感が印象的で、どこか素朴さを感じさせながらも、細部まで計算されたスタイリッシュな空間。素材の温かみとモダンな感性が共存するその雰囲気は、京都の街そのもののように“伝統と現代”が心地よく溶け合っています。
この日はコースディナー「Cena da Sette」とワインをいただきました。

前菜の生ハムとメロンは目にも美しい仕上がりで、生ハムの塩気とメロンの芳醇な甘さがベストマッチ。

アマトリチャーナはトマトの酸味とパンチェッタの旨みが絶妙で、もちもちのパスタがソースをしっかりと包み込む。シンプルながらも完成度の高い味わいに、思わず頬がゆるみました。

最後のデザート、ティラミスは甘さ控えめで、口の中でとろけるような繊細な食感。正直なところ「イタリアで食べたティラミスより美味しい」と思ったほどで、食事の締めくくりにふさわしい一皿です。
カジュアルながらも温かみのある接客が好印象で、特別な夜として記憶に残るディナーでした。
庭園ビューの「カフェ33」で、心ほどける朝の京都時間

1日の始まりは「カフェ33」の朝食とともに。大きな窓の向こうには手入れの行き届いた庭園が広がり、朝の光と緑に包まれながら、フレッシュな気分で1日をスタートできました。

ブッフェ台には新鮮な野菜やフルーツ、焼きたてのパン、ハムなどが並び、メインはオーダースタイル。オムレツやエッグベネディクトといった卵料理、ワッフル、フレンチトーストなど多彩なラインナップから選べ、しかも複数オーダーしてもOKなのが嬉しいポイントです。

筆者はオムレツとワッフルをチョイス。ワッフルにはチキンフィンガーとさつまいものフライが添えられており、アメリカ南部の「チキン&ワッフル」を思わせるユニークな一皿。ボリュームがありながら軽やかで、京都らしい上品さが感じられました。
欧米からのゲストで賑わう中、スタッフの細やかな気配りは終始安定感があり、子連れの私たちにも丁寧に声をかけてくださるなど温かい対応が印象的。こうしたホスピタリティこそ、ハイアット リージェンシー 京都が長く愛される理由なのだと感じました。
成熟した品格と変わらない存在感

ハイアット リージェンシー 京都は、感性を刺激するスタイリッシュな空間でありながら、どこか懐かしさを感じる“京都らしさ”が息づくホテル。最新ホテルのような派手さはないものの、成熟した品格と落ち着きに満ちています。
20年近くにわたって、世界各国からのゲストを受け入れ続けてきた「京都における外資系ホテルの先駆け」としての懐の深さ、ホスピタリティの安定感も心に残りました。

京都に新しい外資系ホテルが次々と誕生しても、存在感が揺るがない。その理由がわかった気がします。
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