税金をコンビニ支払いするときクレジットカードは使える?お得な方法は?
電気やガスなど、公共料金の支払いにクレジットカードが使えることはよく知られていますが、国税や地方税といった税金の支払いにもクレジットカードが使えることはご存じですか?実は2017年から、クレジットカードによる税金の支払いはできるようになっているのです。ではコンビニで税金を支払う(納付する)場合にも、クレジットカードは使えるのでしょうか?今回はクレジットカードで税金を納付する方法や納付できる税金の種類、制限やそのメリットなどについて解説していきます。
※当記事は2022年11月14日時点での情報をもとに執筆しています。
2023年11月6日(月)より、ラグジュアリーカードの税金決済時のポイント進呈方法を変更します。
2024年4月6日(土)以降、上記のポイント進呈方法の変更に加え、条件が追加になります。
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Contents
各種税金はクレジットカードでの支払いが可能!
冒頭でも書いたように、2017年からは国税や地方税といった税金の支払いがクレジットカードでできるようになりました。ただしすべての税金がクレジットカードで支払えるわけではないので、この点は注意が必要です。また地方税に関しては、クレジットカードによる支払いに対応していない地方自治体でもあるので、居住している(もしくは企業や事業所のある)自治体のホームページを確認してみましょう。
クレジットカードで支払える税金には事業を行っていれば必ず発生する税金もあるので、わざわざ支払いのために時間を使う必要が無くなり業務効率化にも寄与することでしょう。クレジットカードでの支払いは国税も地方税もホームページから手続きできます。またその他に利用しやすい支払い方法として、コンビニ支払いがありますが、コンビニエンスストアでの支払いは現金のみです。銀行や所轄の税務署が遠い場合には、ホームページからの支払いが便利です。それではまず、どのような税金がクレジットカードで支払えるのか、確認していきましょう。
クレジットカードを利用できる主な税金
クレジットカードで支払える税金は「国税」と「地方税」に分かれます。また地方税は先述のように地方自治体によって対応が分かれ、また支払える地方税にも違いがあります。
クレジットカードで支払いができる国税
2022年11月現在、クレジットカードで支払いができる国税は以下の通りです。
申告所得税及復興当別所得税 | 消費税及地方諸費税 | 法人税 |
---|---|---|
法人税(連結納税) | 地方法人税 | 地方法人税(連結納税) |
相続税 | 贈与税 | 源泉所得税及復興特別所得税 |
源泉所得税(告知分) | 申告所得税 | 復興特別法人税 |
復興特別法人税(連結納税) | 消費税 | 酒税 |
たばこ税 | たばこ税及たばこ特別税 | 石油税 |
石油石炭税 | 電源開発促進税 | 揮発油税及地方道路税 |
揮発油税及地方揮発油税 | 石油ガス税 | 航空機燃料税 |
登録免許税(告知分) | 自動車重量税(告知分) | 印紙税 |
国際観光旅客税 | 国際観光旅客税(告知分) | – |
この一覧表のように、法人税や地方法人税、消費税、源泉所得税、復興特別法人税など、事業に関わるほとんどの国税がクレジットカードで納付できます。ただし国税をクレジットカードで納付できる上限は、決済1回あたり1,000万円未満となっています。 回数を分ければ1,000万以上の納税が可能ですが支払い額分の決済枠が必要です。
クレジットカードで支払いができる地方税(東京都)
クレジットカードで支払いができる地方税は自治体によって違いがありますので、ここでは東京都の場合を取り上げます(2022年11月現在)。以下は「都税クレジットカードお支払サイト」でクレジットカード払いできる税金の例となります。
- 自動車税種別割
- 固定資産税・都市計画税(23区内のみ)
- 固定資産税(償却資産)(23区内のみ)
- 不動産取得税
- 個人事業税
- 鉱区税
上記の税金をクレジットカードで納付するには、いくつかの条件がありますのでご注意下さい。
- 納付には、都税事務所等で発行した「納付番号」「確認番号」「納付区分」の記載のある納付書が必要です。
- 納付書の発行は、申告書を事前に提出しておかなければなりません。
- 納付予定の数日前に、都税事務所まで連絡しておく必要があります。
- 納付書発行日当日はクレジットカードで納付できません。納付書が発行された翌日の午前9時以降に納付が可能となります。
また以下のような税金もクレジットカードで納付できますが、こちらにも納付の条件があります。
- 法人都民税
- 法人事業税
- 特別法人事業税
- 事業所税
- 宿泊税
- 軽油引取税
- ゴルフ場利用税
- 都たばこ税
- 自動車税環境性能割
- 地方法人特別税
※特別法人事業税と地方法人特別税は国税ですが、各都道府県が法人事業税とあわせて賦課徴収しています。
- 法人都民税等申告税目は、申告時の納付書ではクレジット納付できません。ただし、申告書がすでに都税事務所等に提出済みである場合には、クレジット納付に必要な納付書(納付番号・確認番号・納付区分の記載のある納付書)を発行するので都税事務所等まで連絡してください。また納付書発行当日は、クレジットカードで納付できません。
- 都税事務所等の窓口で発行された納付書は、当日納付手続きができません。納付書を発行した翌日の午前9時以降に納付手続きが可能になります。納付書の発行を依頼する場合は、納付手続き予定日の数日前までに都税事務所等まで連絡しておく必要があります。
また東京都の場合は、クレジットカードで支払える税金の上限は1回100万円未満となっています。こちらも分割することで100万円以上の納税が可能です。
クレジットカードで納付する方法は?
クレジットカードで税金を納付する場合は、国または自治体指定のWebサイト、または専用のアプリケーションから手続きを行います。コンビニエンスストアや金融機関の窓口では、クレジットカードは使えません。受付は現金のみとなります。
国税の納付についてはWebサイトが一カ所となりますが、各地方自治体ではWebサイトやアプリケーションが統一されていません。各自治体で納付方法が違っているので注意が必要です。
クレジットカードでの納付のメリットは?
クレジットカードで税金を納付するメリットには、以下のようなものがあります。
- クレジットカードで納付すればポイントが貯まる
- 24時間365日納付可能
- 分割払い等の支払い方法が選べる
- 銀行窓口に並ぶ必要がない
- 手持ちの現金が不足しても納税できる
どれも現金納付にはないメリットです。ひとつ一つ内容を詳細に確認していきましょう
クレジットカード納付でポイントが貯まる
現金ではなくクレジットカードで納税する一番のメリットは、ポイントが貯まることでしょう。クレジットカードで納税を行うと、普通の買い物と同様にポイントが貯まるのです。特に事業で納付する税金は金額が高くなるので、多くのポイントが貯まることになります。こうなると、なるべく多くの税金をクレジットカードで支払いたくなりますが、前述の通り国税の場合は1回1,000万円未満、地方税の場合は1回100万円未満。それ以上は分割の支払いとなります。またクレジットカードの種類によっては、納税がポイントの対象とならない場合や還元率が低くなることもあります。この点には十分注意しておきましょう。もう1点注意すべき点として、納税にクレジットカードを使う場合は金額に応じて手数料がかかります。納税によって得られるポイントと手数料を比較して、お得にこのメリットを使うようにしましょう。
24時間365日納付可能
銀行や郵便局などの窓口で税金を納付するには、営業時間内に手続きをする必要があります。Webサイトの納付窓口からクレジットカード決済を行えば、24時間365日税金の納付が可能です。祝祭日も気にする必要はありません。特に会社や自宅から金融機関が遠い場合などは、クレジットカード決済はとても便利な方法です。
分割払い等の支払い方法が選べる
国税や地方税の支払いサイトでは一括払いしか選択できませんが、クレジットカードの種類によっては、利用後に分割払いやリボ払いの手続きができるものがあります。分割払いやリボ払いに支払いを変更すると、別途手数料が発生しますが、毎月の支出を調整しなければならない場合にはとても便利でしょう。現金と違い、クレジットカードはさまざまな支払い方法を選択することができるのです。
銀行窓口に並ぶ必要がない
銀行窓口は常日頃から混んでいることが多く、納税時期には順番待ちが30人……なども珍しくありません。午前の時間がすべて潰れてしまったなどの経験がある方もいるのではないでしょうか。銀行窓口でどうしても確認したいことがあるなどの事情を除き、自宅やオフィスから好きなタイミングで納税が可能なクレジットカードなら貴重な時間を有効活用できます。
手持ちの現金が不足しても納税できる
事業を行っていれば、資金繰りの関係で手元に現金がない場合もあり得ます。クレジットカードであれば税金の納付を期限内に行っても、カードの決済は一定期間後(ユーザンス:支払い猶予期間)になるので余裕を持って資金を準備できます。ただしこのように余裕が無いときのクレジットカード利用は、利用限度額に注意が必要です。
クレジットカード納付の注意点
ここまでは、税金の納付に関するクレジットカードのメリットを説明してきましたが、注意点は無いのでしょうか?最後に、税金の納付にクレジットカードを使う際注意しておきたい点をお話ししておきましょう。クレジットカード納付の注意点は以下の2点になります。
- クレジットカード利用の際には手数料が発生する
- 領収書や納税証明書は即時発行されない
クレジットカード利用の際には手数料が発生する
クレジットカードで税金を納付すると、納付する金額によって手数料が発生します。※下記の金額はすべて消費税込みの金額
国税の場合
納付税額 | 決済手数料(税込) |
---|---|
1円~10,000円 | 83円 |
10,001円~20,000円 | 167円 |
20,001円~30,000円 | 250円 |
30,001円~40,000円 | 334円 |
40,001円~50,000円 | 418円 |
以降も同様に10,000円を超えるごとに決済手数料が加算されます。また地方税の場合は各地方自治体で違いがありますが、東京都の場合は以下の手数料がかかります。
表出典元 https://kokuzei.noufu.jp/
東京都の場合
税額 | 決済手数料 |
---|---|
1円~10,000円 | 73円(消費税込80円) |
10,001円~20,000円 | 146円(消費税込160円) |
20,001円~30,000円 | 219円(消費税込240円) |
30,001円~40,000円 | 292円(消費税込321円) |
40,001円~50,000円 | 365円(消費税込401円) |
以降、税額が10,000円増えるごとに決済手数料80円(消費税込)が加算されていきます。
表出典元 https://zei.metro.tokyo.lg.jp/
この手数料は納付1件ごとにかかるので、先述のポイント加算と合わせて計算し、得な方法を選ぶようにしましょう。
領収書や納税証明書が即時発行されない
その場で発行してもらうためには、税務署の出納係のところで現金を行う必要があります。しかし、今現在で現金納付をしている方は非常に少ないといえます。クレジットカードで納税した場合にもそのままでは納税証明書が発行されません。納税証明書が必要な場合には所轄の役所に出向き、納税証明書の発行を別途申請する必要があります。申請から発行までは時間がかかる場合もあるので詳細は役所でご確認下さい。
まとめ
従来は現金で納付していた税金の支払い方法をクレジットカードに変えるだけで、さまざまなメリットが生まれます。中でもクレジットカードで納付することによって得られるポイントは、大きなメリットでしょう。ただし、クレジットカードの種類によっては、納税はポイントの対象とならない場合や還元率が低くなることもあります。ラグジュアリーカードであれば、チタンカードで1.0%、ブラックカードで1.25%、ゴールドカードで1.5%と高還元率で、納税の場合も還元率は変わりません。(※) 貴重なポイントをしっかり貯めるためにも、納税にはラグジュアリーカードをご利用下さい。
※2024年4月より変更 税金決済時のポイント進呈方法変更