税金の納付はクレジットカードがおすすめ!メリットから注意点まで徹底解説!
今や病院の治療費から電気・ガスなどの公共料金まで幅広く使えるクレジットカードですが、各種税金の支払いにもクレジットカードが使えることはご存じですか?実は2017年から、クレジットカードによる国税や地方税の納付(納付可能な税金の種類は本文で解説します)が可能になっており、現在ではその利便性の高さからクレジッドカードでの納税を利用する人が増えつつあります。今回は、クレジットカードで支払可能な税金の種類から納付するメリット、その方法や注意点まで徹底解説します。
2023年11月6日(月)より、ラグジュアリーカードの税金決済時のポイント進呈方法を変更します。
2024年4月6日(土)以降、上記のポイント進呈方法の変更に加え、条件が追加になります。
詳しくはこちらをご覧ください
クレジットカードで支払いが可能な税金
2017年1月から、クレジットカードで国税や地方税の支払いが可能になっています。しかし、クレジッドカードで支払える税金は増えてきているものの、すべての税金をカードで決済できるわけではありません。ここでは、国税と地方税に分けて、2022年8月現在の、クレジットカードで支払いが可能な税金について説明します。
クレジットカードで支払いが可能な国税一覧
クレジットカードで支払いができる国税は以下の通りです。(2022年9月18日現在)
申告所得税及復興当別所得税 | 消費税及地方諸費税 | 法人税 |
---|---|---|
法人税(連結納税) | 地方法人税 | 地方法人税(連結納税) |
相続税 | 贈与税 | 源泉所得税及復興特別所得税 |
源泉所得税(告知分) | 申告所得税 | 復興特別法人税 |
復興特別法人税(連結納税) | 消費税 | 酒税 |
たばこ税 | たばこ税及たばこ特別税 | 石油税 |
石油石炭税 | 電源開発促進税 | 揮発油税及地方道路税 |
揮発油税及地方揮発油税 | 石油ガス税 | 航空機燃料税 |
登録免許税(告知分) | 自動車重量税(告知分) | 印紙税 |
国際観光旅客税 | 国際観光旅客税(告知分) | – |
出典:国税 クレジットカードお支払いサイト
URL:https://kokuzei.noufu.jp/
また、本税に加えて、加算税や延滞税などの付帯税もクレジットカードで納付できます。付帯税のみの支払いも可能です。
上の一覧を見てもわかるように、贈与税や相続税、法人税や消費税、源泉所得税、復興特別法人税、地方法人税など、ほとんどの国税はクレジットカードで納付可能になっていることがわかります。ただし、クレジットカードを利用できる上限額は1,000万円未満です。また、印紙を貼って納付するなど、納付書を添えて納付しない税目はクレジッドカードを利用できない場合があります。
また、クレジットカードでの納付では、税額に応じて決済手数料が発生します。そのほか、納付手続が完了して、その納付手続によって納付済みになった国税は、納税の猶予を受けることができなくなります。納税証明書の発行が直ぐに出来ない点についても留意して下さい。
クレジットカードで支払いが可能な地方税一覧
クレジットカードで納税できる地方税は以下のようなものがあります。ここでは を挙げていますが、地方によって、クレジットカードで納付できる税目は異なります。クレジットカードを利用できる税金の種類は増えてきていますが、納税は未対応のところも多くありますので、詳しくは納税先の地方自治体のウェブサイトをご確認ください。
下記は「都税クレジットカードお支払サイト」でクレジットカードいできる税金の例です(2022年9月18日現在)。
- 自動車税種別割
- 固定資産税・都市計画税(23区内のみ)
- 固定資産税(償却資産(2区内のみ)
- 不動産取得税
- 個人事業税
- 鉱区税
また以下のような税金もクレジットカードで納付できますが、いくつか条件があるのでご注意下さい。
- 法人都民税
- 法人事業税
- 特別法人事業税
- 事業所税
- 宿泊税
- 軽油引取税
- ゴルフ場利用税
- 都たばこ税
- 自動車税環境性能割
- 地方法人特別税
注意:特別法人事業税と地方法人特別税は国税ですが、各都道府県が法人事業税とあわせて賦課徴収しています。
・納付には、都税事務所等で発行した「納付番号」「確認番号」「納付区分」の記載のある納付書が必要です。
・納付書の発行は申告書を事前に電子申告しておかなければなりません。
・納付予定の数日前に、都税事務所に連絡してクレジットカード納税用の納付書を発行しておく必要があります。
・納付書発行日当日はクレジットカードで納付できません。納付書が発行された翌日の午前9時以降に納付が可能となります。
法人税をクレジットカードで支払うべき理由についてはこちらをご覧ください
クレジットカードで納税するメリット
上記のような税金の納付に使えるクレジットカードですが、これらの税金を現金で納めることと比較すると多くのメリットがあります。どのようなメリットがあるのか、確認しておきましょう。
ポイントが貯まる
クレジットカードで税金の納付を行うと、普段の買い物と同様にポイントが貯まります。電気代やガス代などの光熱費をクレジットカードで支払っている人も、毎月ポイントが貯まることを楽しみに感じていることでしょう。税金は種類によっては納付額が高額になるので、貯まるポイントも必然的に多くなります。
できればすべての税金をクレジットカードで支払いたいと思う方もおられるでしょうが、上限金額にはご注意下さい。先述のように国税では納税額が1,000万円未満、地方税は100万円未満がクレジットカードで納付できる上限です。また、クレジットカードで納税する場合には納付金額によって所定の決済手数料が発生します。この手数料と得られるポイントを比べ、ポイントが上回るようであればクレジットカードのご利用がお得です。
クレジットカードで納税した場合のポイントについては詳しくはこちら
PCやスマホで24時間手続きが可能
納税は銀行や郵便局、コンビニエンスストアでも行えますが、クレジットカードなら出かけることなく、また夜間や祝祭日を気にすることなく24時間納付手続が可能です。パソコンからも簡単に手続きできますが、スマホならどこにいても、移動中でもすぐに納付ができます。
ただしe-Taxから国税の納付を行う場合には、e-Taxの利用可能時間に注意しましょう。利用可能時間は以下の通りです。
e-Taxの利用可能時間
・月曜日~金曜日 24時間(ただし、休祝日の翌稼働日は8時30分から)
・毎月の最終土曜日及び翌日の日曜日(祝休日と12月29日~1月3日を除く) 8時30分~24時
・休祝日及び年末年始(12月29日~1月3日)は 休止しています。
システムメンテナンスに注意
地方税納税の場合は、システムメンテナンスの時間に注意しましょう。基本的に24時間利用できるようになっていますが、地方自治体によっては週のうち数時間、システムメンテナンスなどで休止する場合があります。※詳しくは地方自治体のホームページや、クレジットカード決済のページなどで確認して下さい。
経費管理が簡単
クレジットカードで事業に関わる税金の決済を行えば、明細をCSV形式※で出力して他のシステムに取り込むことが可能です。たとえば会社で利用している会計ソフトと明細を連携させれば、手で入力することなく経費処理ができます。ミスや漏れなくスムーズに経費処理ができるので、クレジットカード決済はとても便利です。ただし事業に関わる税金は金額が大きくなりがちなので、クレジットカードの利用限度額にはご注意下さい。
※クレジットカード会社によっては明細のCSV出力に対応していない場合もあります。
手持ちの現金がなくても納税できる
利用限度額にさえご注意いただければ、手元に現金が無い場合でもクレジットカードで各種税金を納付できることは、大きなメリットといえるでしょう。クレジットカードでの納税手続き自体は、納税期日までにおこなわないといけません。しかし、クレジットカードは利用から口座引き落としまで、一定の期間が設けられており、実際の引き落としは先になります。これをユーザンス(支払猶予期間)と言いますが、この期間をうまく使えばキャッシュフローを改善することも可能です。
税金によっては支払い回数を変更できる
税金は基本的に一括払いですが、事前に法人税であれば税務署、市民税であれば市役所で相談することにより分割払いが可能になる場合があります。分割している税金には延滞税がかかりますが、一定の条件を満たせば延滞税が軽減される、または免除される場合もあります。分割にしたくても、条件が求められ、認められない場合もありますので、分割を希望する場合には納付先の役所にご相談下さい。
このような場合でもクレジットカードでの納税であれば、ほとんどの場合、分割払いやリボ払いに変更できます。分割できる回数は自治体やクレジットカードの種類などによって異なります。なかには、分割やリボ払いの対応をしていないカード会社もあるので、詳しくはクレジットカードの発行会社にお問い合わせ下さい。
カード会社によっては、納付手続きの完了後でも支払い回数を変更できることがあります。詳細は、それぞれのカード会社にお問合せください。
なお、分割払いやリボ払いを利用する場合、税額に応じた決済手数料のほか、クレジットカード会社が定める分割手数料等が発生することがあります。
クレジットカードで納税する方法
クレジットカードでの納税はメリットが多く、おすすめできる方法です。では具体的にクレジットカードで税金を払うためにはどうすればよいのでしょうか?国税と地方税に分けて、納税の流れを説明していきましょう。
国税をクレジットカードで納税する方法
国税をクレジットカードで支払うには、「国税クレジットカードお支払サイト(https://kokuzei.noufu.jp/)」から手続きを行います。
手続きの流れは以下のように進みます。国税クレジットカードお支払いサイトにアクセスしたら、基本的に求められた情報をそのまま入力していけば完了します。
- 利用に当たっての注意事項の確認
- 納付情報(氏名・住所・納付する国税の税目や納付税額等、従来の納付書を作成するために必要な情報)の入力
- クレジットカード情報の入力
- 手続内容の確認
- 納付手続の完了(最終確認)
利用できるカードは、Visa、Mastercard®、JCB、アメリカン・エキスプレス、ダイナースクラブ、TS CUBIC CARDのいずれかで、納付税額によって以下の決済手数料がかかります。
納付税額 | 決済手数料 |
---|---|
1円〜10,000円 | 83円 |
10,001円〜20,000円 | 167円 |
20,001円〜30,000円 | 250円 |
30,001円〜40,000円 | 334円 |
40,001円〜50,000円 | 418円 |
以降も同様に10,000円を超えるごとに決済手数料が加算されます。
地方税をクレジットカードで納税する方法
地方税もクレジットカードで納税できますが、その方法は地方によって異なりますので、ここでは、都税(東京都)とそれ以外の地方に分けて説明します。
都税の場合
パソコンかスマートフォンから「都税クレジットカードお支払サイト(https://zei.metro.tokyo.lg.jp/)」にアクセスします。
- 「お支払手続き前の確認」で注意事項を確認
- 納税通知書・納付書に記載されている「納付番号・確認番号・納付区分」を入力
- 画面の内容を確認し、「クレジットカード情報」を入力
- 入力内容の確認
- 納付手続の完了
利用できるカードは、Visa、Mastercard®、JCB、アメリカン・エキスプレス、ダイナースクラブ、TS CUBIC CARD のいずれかで、納付税額によって以下の決済手数料がかかります。
納付税額 | 決済手数料 |
---|---|
1円〜10,000円 | 73円(消費税込80円) |
10,001円〜20,000円 | 146円(消費税込160円) |
20,001円〜30,000円 | 219円(消費税込240円) |
30,001円〜40,000円 | 292円(消費税込321円) |
40,001円〜50,000円 | 365円(消費税込401円) |
以降、税額が10,000円増えるごとに決済手数料73円(消費税別)が加算されます。
その他の地方税の場合
その他の地方税は、各自治体によって納付方法が異なる場合があります。クレジットカードでの納税に対応する税金は増えてきているものの、未対応のものも多くありますので、詳細は各自治体のホームページをご確認ください。
クレジットカードで納税する場合の注意点
最後に、クレジットカードで納税する場合の注意点についてお話ししておきましょう。
決済手数料がかかる
クレジットカードで税金を納付するには、先述のように国税、地方税共に決済手数料がかかります。この手数料は納税額によって1件ごとにかかるので、数件をまとめて納付する際はバカにならない金額になることもあります。クレジットカードで納税することによって得られるポイントが手数料を下回るともったいないとも考えられるので、納付前にはカードごとの還元率を確認しておきましょう。またクレジットカードの種類によっては、納税がポイントの対象とならない場合や還元率が低くなることもあります。この点には十分注意しておきましょう。
クレジットカードで納税した場合のポイントについて詳しくはこちら
領収書が発行されない
クレジットカードで納税した場合、領収書は発行されません。領収書が必要であれば、役所や金融機関やコンビニエンスストアの窓口で、現金で納付する必要があります。
確定申告書等を提出した場合、納税額や所得金額、未納の税額がないことを証明する納税証明書の交付を請求できるものもあります。納税証明書が必要な場合は、所轄の税務署や役所の税務課で手続きをします。窓口や郵送など、手続きについては地方によって異なります。
国税では、 e-Taxソフトを使って納税証明書の請求データを送信し、手数料をインターネットバンキングなどで納付すれば電子納税証明書のPDFをダウンロードできます。ほかにも、納税証明書の請求データを自宅で作成し、税務署の窓口や郵送でも手続きができます。
納付の取り消しができない
所定の手続きを終えてカード決済が完了すると、納付手続の取消しはできません。誤った金額の納付手続をした場合には、別途税務署に出向き還付等の手続を行わねばなりません。その際、クレジットカードの決済手数料は戻らないので注意が必要です。また納付済となった税金については、納税の猶予なども受けることはできません。
自治体によってはクレジットカードで納税できない
クレジットカードによる税金の納付は、すべての自治体で対応しているわけではありません。自分が納税を行う自治体がクレジットカードでの納税に対応しているかどうかは、各自治体のホームページなどでご確認下さい。
税金を支払う月のクレジットカード利用限度額が圧迫される
クレジットカードには、利用限度額が設定されています。納税に関して別途の枠があるわけではありませんので、納付が重なるとショッピング枠やキャッシング枠を圧迫することとなります。利用限度額ギリギリまでカードを利用してしまうと、少額の買い物でもクレジットカードが使えなくなってしまうので注意が必要です。
まとめ
クレジットカードで納税を行えば、24時間どこからでも納付が可能で、キャッシュフローにも良い影響があるなど多くのメリットがあります。なかでも魅力なのが決済金額に応じて得られるポイントです。クレジットカードの中には、税金の支払いの場合はポイントが付与されなかったり、還元率が下がるものがあります。税金をクレジットカードで支払う際、税金の額に応じて決済手数料がかかるため、還元ポイントが手数料より上回るクレジットカードで支払うことが重要になります。
その点、ラグジュアリーカードであれば、どの券種もポイント還元率が高く決済手数料を上回るので、税金の支払いに大変おすすめです。ぜひ、ラグジュアリーカードをご検討ください。